高血圧も身体の乾燥が原因 下半身の弱りが血圧上昇に直結します。
西洋医学の考えによりますと、高血圧というとまず利尿剤という考えがありました。これは、尿を出すことにより、高血圧の原因とされた血液中の塩分を水分と一緒に排出するためです。
一方、漢方では、高血圧は体内の余分な水分によって生じるとされます。水のため量の増えた血液を全身に送り出すには、それだけ力を加えて血液を流してやる必要があるからです。
つまり、利尿剤で血圧が下がるのは「塩分が出るから」ではない。
塩分とセットになって「余分な水分を出し、身体の感想を防ぐ」結果、血管の弾力性が取り戻され、血液の流れが良くなるためなのです。
細胞の乾燥は、筋肉の減少とも関係してます。筋肉のしっかりした下半身には、多数の毛細血管がが走り、血液を下半身に集めて頭寒足熱の状態をつくります。
しかし、下半身が衰えますと、筋肉の中にあった毛細血管も減少し、血液は必然的に上半身へと集中してしまいます。
血圧を計るときを思い出してください。血圧は上半身の腕で計りますので、血圧は上昇するのです。
したがって、高血圧対策で必要なのは、余分な水分を排出し乾燥を防ぎ、さらに下半身の筋肉を鍛えることなのです。
以下の方法がおすすめです。
■ タマネギとダイコンをスライスし、ワカメを加えたサラダを醤油味ドレッシングで毎日食べる。
タマネギは下半身を強くして血管を拡張するため、血圧を下げます。ワカメも降圧成分をふくみ、ダイコンのビタミンPは血管を強化します。
■ タマネギの皮の煎じ汁を飲む
タマネギの薄茶色の皮10グラムを、水600ml に入れた鍋に入れ、水が半量になるまで煎じ、これをこした汁を1日数回に分けて飲みます。
皮に含まれる茶色の色素(クセルエチン)に降圧効果があります。
■ 血流の流れを悪くする高脂肪の肉・無精卵・牛乳・バターは控えめにし、魚や魚介類をしっかり摂る。
魚や魚介類に含まれますEPAやDHAなどの油やタウリン(含硫アミノ酸)が血圧低下、抗血栓(こうけっせん)作用を発揮します。
■ 納豆、味噌、醤油、チーズなどの発酵食品を摂る。
納豆、味噌、醤油、チーズなどの発酵食品にはビラジンという抗血栓物質が入っていますので、積極的に食べましょう。
■ 生ジュースとして「ニンジン・リンゴジュース」を飲む。
ニンジン2本(約400グラム)→240㏄ リンゴ3分の2個(約200グラム)→160㏄=計400㏄(コップ2杯)
これを毎日愛飲しましょう。ニンジン、セロリ、パセリ、セリなどのセリ科の植物には抗血栓物質のビラジンを含み、ニンジンは下半身を強くし、身体を温めます。
また、リンゴの中の豊富なカリウムは、塩分を尿とともに捨ててくれる作用があります。
■ 毎日、ウォーキングやスクワット運動をして下半身の筋力をつけ、血液を下半身におろしましょう。
■ 37~40℃くらいのぬるめのお湯に15~20分入浴しましょう。
42℃以上の熱めの入浴では交感神経が緊張して血圧が30mmHg以上、上がりますので要注意です。
また、入浴によって身体が温まりますと、プラスミンという血栓を溶解する物質が体内で多量に生成される効果があります。